知多木綿とは

知多木綿ロゴ

知多半島の伝統織物、知多木綿。

江戸時代、愛知県の知多半島で織られるようになった、知多木綿。 今もこの知多地域では、明治時代につくられたシャットル織機がゆっくりと生地を織っています。 織っているのはおもに小幅生地と呼ばれる、浴衣、甚平、手ぬぐいなどに使われる巾50cmくらいまでの反物です。 知多木綿は、日本の衣文化に欠かせない良質な小幅生地をつくり続け、伝統美を支えています。

丈夫で柔らかく、美しい。

明治時代(同時代相当)のシャトル織機は、ゆっくり布を織り上げるため生産量は多くはありませんが、
布に負担がかからないため独自の柔らかな風合いが生まれます。
またビシッと一直線に揃った生地耳は、 丈夫でしなやか。生地表面が非常に美しいのも特徴です。

手作業で品質を確かめています

シンプルで良質な素材に仕上げるために、生地に織難・織キズがないか1枚1枚、目で見て、手で触って確かめています。
風合いと品質を追求するために手間を惜しまない徹底した姿勢は江戸時代から変わりません。

自動織機、開発の地で培われた多彩な織り。

平織の生地や、2重織〜4重織の多重織。
また、ガーゼのような薄い生地から、帆布のような厚い生地まで多彩な織り方ができるのは、
自動織機が開発されてから長年にわたり、用途に応じて、使い易い生地を生みだそうと、
常に求められるもの以上を目指し、精巧な技術力を培ってきたからです。

時間と手間をかける、和晒へのこだわり。

晒とは、織りあがった生地に含まれている不純物を落とす工程のこと。
緩やかな水流の釜の中で2〜3日かけゆっくりと炊き上げる和晒加工は、
洋服生地などで主流の、薬品の入った槽の中を強制的に通す洋晒と違い、生地にストレスが掛からず、
柔らかで吸水性よく仕上がるため、知多木綿には欠かすことができません。